着付け教室は個人と大手のどちらを選ぶ？

個人の着付け教室とは

先生と生徒さんがマンツーマンで行うプライベートレッスンです。
先生の自宅や個人経営の呉服屋や美容サロンなどを教室併用としている場合がほとんどです。
個人宅の場合は、ホームページにはプライバシーの面で住所の記載はせずに最寄り駅の情報だけが載っていることが多いので、問い合わせをして場所の確認をします。

個人教室のメリットはフレキシブル性

個人教室のメリットは、1対1のプライベートレッスンで先生が自分と向き合って教えてもらえることです。
ある程度の着付けスキルをお持ちの方が更なるスキルアップを学ぶこともできます。
レッスンスケジュールは先生の抱えている生徒さんの人数にもよりますが、生徒さんの都合に合わせて比較的柔軟に対応してもらえます。

個人教室のデメリットはお値段とアクセス？

プライベートレッスンの分、1回あたりのお値段は高額になります。
店舗と併設していない自宅運営の場合は、お支払いはカードは使えず現金のみとなるでしょう。
先生の自宅は駅から離れている場合もあるので、何度も通うことができる範囲なのかしっかり検討する必要があります。
また、プライベートレッスンなので先生との相性は最重要です。
一度伺って相性を見極めることをおすすめします。

レッスン内容や先生との相性をしっかり確認しましょう

個人の先生が教える教室なので、教える内容や技術力はその先生の裁量に全てゆだねられています。
学びたい内容が学べるのか、器具をどのくらい使って着付けるのかなども確認すると良いでしょう。
先生の教え方やふるまいが自分の性格と相性が合うかどうかも、長く通うことを考えると重要な要素です。

大手の着付け教室とは

法人が複数の教室を運営し、グループレッスン形式をメインで行っており、
生徒は5人〜10人程度のグループが一緒に学んでいきます。

大手教室のメリットはお値段とアクセスと体系的なカリキュラム

教室は生徒さんが足を運びやすいように、ターミナル駅から徒歩数分のアクセスの良い場所に構えていることが多くみられます。

運営会社は着付け教室の技術や知識などの総合力をブランド化しており、そのブランドを体現した熟練の講師達が教えるので、どの教室でも同じクオリティで学べる安心感があります。
生徒さんは初心者コースからスタートして、段階的に次のコースに進んでいきます。着付けと着物の知識をまんべんなく学べるでしょう。

お値段もグループレッスンなのである程度抑えられています。
最初の入り口のハードルを下げるために無料体験レッスンのメニューを用意して、着付けの楽しさや教室の雰囲気を体感できるような工夫もされています。
着付け教室によっては提携カードのシステムを有しているところもあります。

大手教室のデメリットはフレキシブル性がない？

グループレッスンであること、また大勢の生徒をグループに分けて教えていることから 曜日や時間は予め指定されています。
振替システム制があるところもありますが、基本的には最初に決めたスケジュールを守る必要があります。
レッスンメニューも決まっているので、コースを飛び越えて進むことは基本的にありません。

個人教室が向いている人、大手教室が向いている人

個人と大手の違いをそれぞれ説明してきましたが、生徒さんのライフスタイルや目的に合わせて向いている教室を整理するとこのようになります。

個人、大手に関わらず事前に確認しておきたいこと

次に、個人教室と大手教室に関わらず着付け教室選びの際に見落としがちなことがあります。長く習う上では重要なことなので確認しておきましょう。

レッスン用着物のレンタルがあるか

レッスン時は着物だけでなく様々な小物があり、全部持参すると大荷物になります。
その教室でレンタルできるのか、レンタルできる場合有料なのか無料なのか、自分の着物を預けられるのか、などの条件を確認しておきましょう。

着物の販売勧誘があるか

呉服屋さんと提携した着付け教室もたくさんあります。
レッスン費用を安くして、着物購入の勧誘をメインにする着付け教室もあるので、将来的に自分でも着物を購入したい方にはコーディネートアドバイスもしていただけるので問題ないですが、高いお値段の着物を購入することを避けたい方は、事前にそのリスクがないか確認しましょう。
勧誘をする着付け教室かどうかは、事前に企業のホームページを詳しく見るなどして事業の背景を確認すると分かるので、しっかり調べると良いでしょう。

無料着付け教室による着物の販売についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
無料着付け教室のからくりとは？無料のしくみと、かしこく着付け教室に通う方法

着付け師として開業したい方は個人と大手どちらを選ぶ？

将来着付けのプロとして活躍したい方は個人教室よりも大手教室で習うことをお勧めします。
大手の着付け教室は、全ての過程を習得した方には教室認定の講師の資格や看板授与の制度を持っているところもあります。
着付け教室のブランド力が将来の勤め先に効力を持っている場合もあります。
個人教室で講師レベルの技術力を教えられるところもありますが、少なくとも何らかの資格を得ることは難しいでしょう。

個人、大手以外の選択肢もある

着付けを学べる教室は他にもあります。
自治体が運営するカルチャースクールや呉服屋が運営する着付けイベントなど、費用を最大限に抑えて学ぶ機会があります。
カルチャースクールは費用が抑えられている分、カリキュラムや技術力がそこまで高くない場合もありますが、気軽に体験してみるという考えでしたらおすすめです。
着付けイベントは1日や2日といった短期的なものなので、本格的な着付けを学ぶことは難しいと思われます。たくさんの着物を鑑賞したり、いろんな人の着付けコーディネートを見る良い機会にはなるので、そういった好奇心のある方にはおすすめです。

まとめ

着付け教室は、個人教室も大手の教室もそれぞれの良さがあります。
自分の目的やライフスタイルに合うのはどちらか、という視点で選ぶことをおすすめします。
個人/大手ということ以外にも選ぶ際に必要なポイントもしっかり抑えて、楽しく着付けが学べるとよいですね。