2002.06.16 2002年歌舞伎鑑賞教室
康 頼:中村 獅童
作者は日本のシェイクスピアと言われる近松門左衛門。
「俊寛」は海外でも上演された名場面です。
≪歌舞伎のみかた≫解説は中村獅童(なかむら しどう)。
袴姿なのはもちろんだが・・・・・金髪の短髪。
会場全員が思った事はただ一つ
『ベッカムだっ!国立劇場にベッカムがいるっ!!』
鑑賞教室に来ていた女子高生は、みんな目がハート型になっていたとか。
パソコンを使って、時々崩した調子で解説を進めていきます。
太鼓・波の音・千鳥の笛の実演も含め、流暢で聞き取りやすい口調は、
40分という時間を、実に短く感じさせました。
俊寛(しゅんかん)・成経(なりつね)・康頼(やすより)が
平家に対する謀叛の科(とが)で鬼界ヶ島に流罪になり三年の月日が流れます。
そんなある日、成経と島の娘・千鳥が夫婦の約束をしたという嬉しい知らせ。
俊寛も康頼も大喜びする中に、都から瀬尾太郎兼康(せのおたろうかねやす)を
乗せた赦免船が到着します。
ところが赦免状の中に俊寛の名はありません。。。
絶望の底にいる俊寛に、もう一人の遣い・丹左衛門が別の赦免状を読み上げ、
俊寛に本州の端までの帰参を許します。
しかし、祝言を挙げたばかりの千鳥は、船に乗れないと言われ自害を図ってしまう。。
愛する妻が平 清盛の妾になれとの要求を拒み自害したと知った俊寛は、
自分の権利を千鳥に譲ると言い出します。
その懇願を拒まれた俊寛は瀬尾(せのお)を刺殺。
千鳥を船に乗せ、一人島に残るのでした。