2012.07.30 京都手描友禅教室
京都手描友禅教室
今年も京都から職人さんに来て頂き、手描友禅教室が開催されました。
さて、みなさんは手描友禅をご存知でしょうか?
「友禅」とは模様染めのこと。
江戸時代に宮崎友禅斎(みやざきゆうぜんさい)という扇絵師が模様染めをデザインしたのが
この友禅染のはじまりだといわれています。
「手描友禅」ですから、もちろん‘手描き‘
世界にひとつの着物・帯となるのです
毎年、「自分だけの着物・帯を自分の手でつくってみたい!」という方々が集まる、
大人気の企画です。
手描友禅は着物として完成するまでにたくさんの行程があり(ざっと数えただけでも18行程!)、
この教室では“企画考案”(デザインを選んだり考えたりする)と“挿友禅”(色を挿す)を体験します。
《一日目》
自分自身で提案した絵柄が、生地に下絵となって届いています
職人さんが描いた手描きの下絵
生地の下に手描きの下絵を敷き、その下から光をあてて生地に写し取るのだそう。
水色の線はゴム糊(防線糊 ぼうせんのり)です。
この水色の線は染まらず、あとで洗い流したときに白く跡が残るのですね。
さて、まずは色選び。
いつも職人さん達がパレットとして使っている布からイメージに合った色を切り抜いていきます。
職人さんに相談しながら、バランスよく・・・
みなさん、切り抜いた色見本を生地に並べて悩んでいましたね!
出来上がりを想像しながらの色選び。
ワクワクしてきますね
色が決まると職人さんが同じ色を作ってくれます。
次は「伏糊(ふせのり)」の作業。
色を挿す部分を糊でおおっていきます。色のはみ出しを防ぎます。
ここで筆にも慣れましょう。
こうして生地をピンと張らせています。たるみがなく、生地が扱いやすくなりますね。
棒の先には小さな針がついています。竹を火であぶり、曲げて作るそうです。
曲げる角度にもコツがあるとのこと。
道具作りも職人さんの技術が必要ですね
《二日目》
いよいよ色を入れていきます!色を“挿す”といいます。
シーン・・・とした部屋の中、「緊張する・・・」との声が。
みなさん、真剣に手元の作業に集中していましたね!
細かい絵柄も多く、慎重に筆を動かします。
職人さんに指導していただきながらだったので、とても安心して取り組めましたね。
失敗しても大丈夫!手早く修正してくださいます。
これは、ぼかし用の筆。
ぼかしの作業はとても難しかったようですが、ちゃんと綺麗なグラデーションになっていましたよ。
「だんだん楽しくなってきた」
コツをつかみ、筆遣いにも慣れてきたようでしたね。
《三日目》
真っ白だった生地が色鮮やかになってきました!
色とりどりの模様に心が和みます。あと一息です!
出来上がりは達成感でいっぱい!
こんなに素敵な作品が出来上がりました
目を引く素敵な作品ばかり・・・
ひとりひとりの“味”が出ていましたね。
二つとない、自分だけの作品。
こうして手間と時間をかけて出来上がる着物や帯は、きっとそれぞれにとって宝物になるでしょうね。
本社では少人数だったため、終了後にささやかな打ち上げ(!?)が行われました。
職人さんとテーブルを囲んで今回の三日間を振り返り、大盛り上がりでした
「たいへん楽しませていただきました」
作業をしていた真剣な表情とは一変して、
参加したみなさんからは達成感に満ちた、柔らかな笑顔がこぼれました。
この三日間は、忘れられない貴重な体験となったことでしょう。
指導してくださった職人の皆様、ありがとうございました。
さぁ、着物や帯が出来上がるのが待ち遠しいですね!!
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